現在からの解放あるいは逃避

Chocolate Synthesizer

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Vision Creation Newsun

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Hot Rats

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Taiga

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大阪・ラ

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らご

らご

はじまり

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むすび

むすび

MON

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FLAGE

FLAGE

imago

imago

PYRAMID

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SAI

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幸福のすみか

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クラウン・オブ・ファジー・グルーヴ

クラウン・オブ・ファジー・グルーヴ

あるメロディーを聴くとき、私たちはやはりその持続を全体的にたどっている。錯綜した音楽現象を分析する気にならなくとも、メロディーの瞬間瞬間は、メロディーの中で本質的につながっている持続にその生命を捧げているゆえにこそ実存している、と言うことはできる。メロディーが音楽的に生きられるかぎり、またそれが生徒の演奏を聞く教師の及ぼす統制でないかぎり、つまり労働と努力でないかぎり、メロディーの中に瞬間はない。…音楽の持続を要素に部分化することはできるし、その要素を数えることもできるということは異論の立てようもないだろう。しかし瞬間のひとつひとつはそこではものの数ではない。メロディーの瞬間瞬間は死ぬためにのみそこにある。調子外れの音は死ぬのを拒んでいる音だ。現在は、それを補足し得ないと言明する反省によってのみ、そこで消えずにいる。(E.レヴィナス「実存から実存者へ」p.61 ちくま学芸文庫