ふたりのうた

短歌という爆弾―今すぐ歌人になりたいあなたのために

短歌という爆弾―今すぐ歌人になりたいあなたのために

「シンジケート」に感動して、もしかしたら、「短歌」そのものに可能性を見出せるんじゃないかと期待して読んでみた。でも、一読した限りでは、僕が好きなのは「短歌」じゃなくて、「穂村弘の短歌」なんだなぁとしか思えなかった。そこで、当然疑問になるのは、ほむら短歌とそれ以外ではいったい何が違うのか、ということだろう。でも、いつも通りわかるようでわからない。言い換えると、暗黙知の次元ではわかっているのだけど、それを明示化できない。すこし考えてみて出てきたのは、僕が好きな、ほむら短歌には、人が2人いるということ。1人だけではもちろん駄目だし、3人以上でも駄目。(2人と1匹とかならよし。)でも、人が2人だからなんなんだといわれても困る。それに、短歌一般にも「2人」を詠っているようなものはぜんぜん少なくない。僕は、それらは「2人」の「ような」だけだなぁと思うのだけど。そもそも、穂村弘の歌集が手元にないから「爆弾」に載っている十数首の歌以外については完全にうろ覚えなので、読み返してみるとぜんぜん違うかもしれない。古本屋に売ってないかな。