川上さんが読んでいるようなので
- 作者: 片岡義男
- 出版社/メーカー: 水魚書房
- 発売日: 2000/01/01
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
しかし、彼が描いた「もの」は僕にとってはまるで時間そのもののように感じられるのだ。ところが残念なことに、そのような特異な感覚を呼び起こす文章は、自伝的な文章である前半部に限定される。決して後半部がつまらないというわけではない。後半部は感覚の喚起よりはむしろ思考を促す文章で成り立っているように僕は感じる。それはそれで面白い。しかし前半部と比べるとどうしても見劣りしてしまう。
高橋源一郎は彼を
「日本文学における最も革新的な書き手」
と称している。近々小説も読んでみようと思う。
ちなみに画像は表示されないけど、装丁は和田誠。